今週のお題「ゾッとした話」
「ゾッとした話」に当てはまるか判らないが、2度目に勤めた会社の頃の思い出。
営業所長の目に止まり事務所勤務にさせられた自分は、装備品管理の担当を任された。
装備品は月に1度、在庫確認を行う必要があった。
他の業務が多忙であった為、在庫確認をサボっていた。
ある日、営業所長から、
「おい、Y。 ○○(備品名)の新品が15個必要だが、在庫はどうなっている?」
自分、在庫表を見る。
「25個あります。」
「そうか。じゃあ、15個月曜までに準備しておけ。」
と、営業所長。
その日は木曜日だった。
やれやれ、面倒だな。と、思いつつ、該当する備品を準備しようとした。
なんと、その備品は新品が1個も無く、汚れた中古品が3個あるだけだった。
血の気が引いた。
文字通り、ゾッとした。
ヤバい。
かなりヤバい。
在庫管理を疎かにしていたのがバレる。
咄嗟に取った行動は、自腹で該当する備品を取り寄せるコトだった。
該当備品は、取り寄せる業者が決まっていたが、そこに問い合わせをするのはまずい。
別の備品の担当業者に、該当する備品が25個無いか聞いてみた。
22個ならあると言う回答。
業者の担当者に状況を説明して、会社ではなく、自分個人で買いたい旨を伝えた。
担当者は「大変ですね。」と笑いながら応じてくれた。
ちなみに、備品1個の値段は500円。
22個買うと、11,000円。(消費税別)
普通に考えれば、自腹では痛い金額だが、営業所長から受ける恐怖を避けられるのであれば、安い買い物だった。
該当する備品を、そのまま送ってもらうとヤバいのでカタログ数冊を『案内』と言う名目で送ってもらい、備品はカタログに挟んで送ってもらった。
月曜日に該当備品15個を準備した際、
新品は22個で、中古は3個。数え間違いをしていた。
と、報告した。
営業所長から、
「バカ野郎、しっかり数えろ。」
と、言われた。が、それだけで済んだ。
新品は1個も無くて、中古が3個しかない。と、言う報告だったら、あの営業所長に殴られていただろうな。と、今でも思う。
それくらい、中古が3個しか無かったと判った時は、ゾッとした。